2010年05月03日
次は北方領土だ!粘れ!負けるな!
国境問題を次々と解決するロシア。次の交渉相手は日本です。
ロシア・ノルウェー:北極圏大陸棚の境界画定 係争海域2等分 ◇資源共同開発へ歩み寄り(2010.4.29毎日新聞朝刊)
【モスクワ大前仁】ロシアとノルウェーは27日、北極圏のバレンツ海と北極海で40年にわたり争ってきた大陸棚の境界を画定することで基本合意した。約17万5000平方キロの係争海域を2等分する方法で、天然ガスなど豊富な海底エネルギー資源の共同開発を視野に、お互いが歩み寄ったといえる。
ロシアのメドベージェフ大統領とノルウェーのストルテンベルグ首相が同日、オスロで会談し、均等分割による境界画定で合意した。ストルテンベルグ首相は「両国間で最も重要な未解決問題が大きく進展した。歴史的な日だ」と成果を強調。さらに「交渉で得られた解決策はバランスが取れたもので、両国にとって有益なものとなろう」と述べた。具体的な境界線は今後の作業で詰める。(以下省略)
次は北方領土だ!粘れ!負けるな!
なんとも大胆なタイトルをつけてしまいましたが,ロシアは,すでに中国との国境問題も解決してしまいました。
この事実も,案外知られていない話です。
詳しい話は,下記のレポートを参照 ↓
中ロ国境の二つの島(岩下明裕北大スラブ研究センター教授のレポート)
そうすると,今度は北方領土問題に移っていくわけで,今年は,これから3回にわたって日露首脳会談が開催される予定です。
北方領土問題:前進の兆し 露、先端技術獲得を狙う 日本、政権浮揚の糸口に <分析>(毎日新聞2010.5.2朝刊)
北方領土問題が、解決に向け前進する兆しが見え始めている。鳩山由紀夫首相が交渉に意欲を示す一方、ロシア側も積極姿勢に転じているためだ。日露両国は首脳会談を年内に3回開くことで一致したほか、4月は露政府要人の来日が相次いだ。首相はロシア側の出方を見極める構えだが、「政権浮揚の頼みの綱」として6月からの首脳会談で大胆な決断をする可能性もある。ただ、米軍普天間飛行場の移設問題でつまずけば政権の求心力が失われるのは必至で、領土交渉どころではない事態も想定される。【野口武則】
4月20日、ロシアのイシャエフ極東連邦管区大統領全権代表が首相官邸を訪れた。イシャエフ氏はメドベージェフ大統領の側近。「大統領が我々に課した課題は、ロシア極東をアジア太平洋のゲートウエーにすることだ」と経済協力を呼び掛けた。首相は「領土問題は首脳同士の対話を通じて前進させたい」と述べ、領土問題と経済協力を「車の両輪」で進める意向を示した。(以下省略)
ロシアの解決のパターンは,50:50。
領土の面積を50:50とするのか,領海や排他的経済水域を50:50とするのか,どこを到達点とした上で50:50とするか,いかなる見方で50:50とするのかで解決策や交渉内容は大きく変わってきます。
参考;国会の決議では,「歯舞、色丹及び国後、択捉等の北方領土」と表現し,北方4島に交渉を限定しているわけではありません。↓
歯舞、色丹及び国後、択捉等の北方領土の帰属の問題を解決して平和条約を早期に締結するという一貫した方針に基づき…
(日露修好150周年に当たり、日露関係の飛躍的発展に関する決議 平成17年2月22日衆議院本会議可決)
4島一括返還,2島一括返還,今までの0以外にもあらゆるバリエーションで解決が図られていくことが考えられます。
日本も熱心にしっかり粘って,「50:50」になるような解決ができるよう,国民の議論を盛り上げる必要があります。
参考:岩下さんに関する記事 ↓
「北方領土」上陸記(岩下明裕教授のレポート)
岩下明裕・北大教授の“沈黙宣言”に疑問
中村美彦の無頼放談2009年12月バックナンバーゲスト岩下 明裕さん(北海道大学教授・スラブ研究センター長)
おすすめの本!著者に会いたい
北方領土問題 岩下明裕さん
参考:北方領土関係
北方対策本部 内閣府 北方領土問題の解決に向けて
北方領土問題対策協会(北対協)ホームページ
北方領土返還に関する国会決議
Posted by bonin at 01:45│Comments(1)
│日本島嶼学会
この記事へのコメント
同感です。
願わくば、
ウルップからシムシュまでも含めた「全千島列島」を対象に交渉に臨んでもらいたいものです。
願わくば、
ウルップからシムシュまでも含めた「全千島列島」を対象に交渉に臨んでもらいたいものです。
Posted by 草野俊哉@三線弾いてハッピーライフ! at 2010年05月03日 01:54
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